タイトルをみた限りだと、スコットランドの王宮かなにかの話かと思ったのですが、1970年代のウガンダの話を題材にしたイギリス映画でした。
1970年代に独裁政治でウガンダを牛耳っていたアミン大統領と、その時たまたまウガンダに来ていたスコットランド人新米医師ニコラスが出会って、なぜかニコラスがアミンの主治医になり、いつの間にか大統領の右腕になっちゃって、政治のどろどろに巻き込まれるというフィクション。原作は小説だそうです。
軽い冒険のつもりでウガンダに来たニコラスの軽率な感じにちょっと違和感を覚えつつも、自分も高い志というよりは興味・好奇心を持ってアフリカの地を踏んでいるので、わりと同感できたりもしました。
貧しい村の診療所とカンパラの病院の医療格差とか、今もそこまで変わりないんだろうか。
フィクションだとわかっていても、国民のお金で官僚達が私腹を肥やす姿には憤りを感じる。
だんだん疑心暗鬼になっていくアミンが、国民を前にしてスピーチの時に語った「私も一人の人間だ」という言葉とリンクする。誰も信じられないって辛い。お金で解決できる事って、ただそれだけの事でしかないのに。でもそれは、多分自分がお金をある程度持っているから言える事なのだろうなー。
お金がないから貧困なのか?貧困ってなんだ?映画の途中で、ベンツのオープンカーに乗りながら、アミンがニコラスに「君は本当の貧困を知らない。」というシーンで、私も多分まだ貧困を知らないなと思ったり。
アカデミー主演男優賞を受賞したアミンの演技は確かにすごい。けっこうグロいので、注意です。目を背けたくなるシーンが幾つかあります。
ラストキング・オブ・スコットランド [DVD]
エンテベの空港から旅立つ時のビクトリア湖の風景が、ウガンダだなーと思わせます。
ルワンダと蜜月な関係にあるというウガンダ。ますます行ってみたい。